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執筆者の写真Sayaka Shimizu

ソルフェージュってどうして必要なの?

リベルテ音楽教室ではピアノ教室とギター教室の他、ソルフェージュ教室も開講しています!

ソルフェージュって言葉は聞いたことがあるけれど、具体的に何をしているの?とか、どうして必要なの?など疑問もあると思います。


今回はソルフェージュについて、ご紹介や私のレッスンの内容を少し書いてみようと思います。



ソルフェージュって何?

ソルフェージュはフランスで生まれた音楽の基礎的な能力を伸ばすための学習です。日本の音大入試の試験科目になっていて、主に新曲視唱、聴音、楽典の能力などが試されます。これらができている人であれば音楽をするための土台があると思われる。ということなのでしょう。


では音大に行かない場合、ソルフェージュ能力は必要なのでしょうか。わざわざ習わなくても演奏はできているし、楽譜は読むことはできるのに何を習うの?という疑問があるかもしれません。ソルフェージュの場合は、更に理解も技術も高めて演奏や音楽理解のための基礎を作っていこうということです。


例えば日本人が国語を学校で習わなくても日常生活では問題なく使えるけれど、習うことで更に理解が深まり自由に使えるようになりますよね。そういう感覚に近いのかもしれません。音楽をしている人たちが音楽をより深く理解していく助けになるようにしていきます。音楽を演奏するときにも鑑賞するときにも作品への理解が深まり、演奏技術もアップしていきます。


レッスンでは具体的にどんなことをしているの?


ソルフェージュで習う主な内容を1つ1つ見ていきましょう。

新曲視唱・・・課題曲の音程やリズムを正確に歌う

聴音・・・聴いた曲を楽譜に書く

楽典・・・楽譜の決まりや音楽理論、音楽史などの学習

初見演奏・・・初めて見る楽譜を演奏する

他にも応用的に幅広く学んでいきます。


例えばピアノを習っていたとしたら指を自由に動かす練習が必要ですが、それとともに楽譜を読む力、音楽的に解釈する力が必要になってきます。ソルフェージュのレッスンでは、主に楽譜を読む力を伸ばしていくようなレッスンになります。




芸術は理論でできている?


ソルフェージュはこのような音楽の理解に繋がる大切なものなのですが、最近では聴音と新曲視唱の能力を鍛えることに偏ってきてしまっていていることが問題では?と言われています。


たしかに聴いて楽譜に書く、正確なリズムと音程で歌うというのは、レッスンを受ける側には成長が分かりやすく、レッスンする側も体系化されて指導しやすかったということなのかもしれません。だけどよく考えると学び方を合理的に整理していった結果、音楽性という観点より理論的な学習のようなものになっているのでは。という意見もあります。


こうなってくると芸術ではなく、試験科目のような体系化された座学の勉強になってしまい、感性を育てるための音楽と繋がらなくなってしまいます。演奏以外の技術を伸ばそうという試みは素晴らしいのですが、芸術の持っている理論化できない部分の「美」や「人の感情」を体系的に学ぶ方法を編み出すのはそもそも困難なのではないでしょうか。



ソルフェージュの目的は、習う人の音楽性を豊かにするための手助けをすることで、楽譜や音楽を演奏する視点の外から観察、分析したり、演奏に応用できる初見能力やリズム感を鍛えたり、、本来取り組むべき課題は種類が膨大になるはずです。視点が多ければ多いほど柔軟に考えるための応用力が備わります。楽譜を機械的に読むことを伸ばすことも大切ですが、今までの内容のままだと少し偏りがあるのかもしれません。


最近はソルフェージュの内容の見直しもされていて、同時にフォルマシオン・ミュジカルが日本の指導にも取り入れられ始めていますね。フォルマシオン・ミュジカルについては説明が長くなってしまうので今回は割愛しますが、ソルフェージュのような課題用の曲ではなく、クラシックなどの作品自体から音楽を学んでいこうという目標を持って学んでいくものです。私はレッスン中にフォルマシオン・ミュジカルをたくさん取り入れながら進めています。



芸術の理解につながるソルフェージュって?


このように現在のソルフェージュのレッスンは、従来の体系化しすぎた部分を見直ししている最中になっているのかと思います。とはいえ、リベルテ音楽教室ではソルフェージュ科を開講しています。

ここからは私の普段のレッスンで取り入れている内容の例を簡単に書いてみたいと思います!


・視唱

初めて見る楽譜を歌う

移調しながら歌う

和声付けする

伴奏を弾きながら歌う

素早いパッセージを読む(クレ読み)

メロディの音楽的な歌い方を考える


・聴音

リズム、和音、クラシック作品のメロディ、新曲課題などを聴き取る

メロディを覚えて書く

和音の種類(長三和音、短三和音など)の聴き分け


聴音課題のあと

→和声課題のアナリーゼ

→メロディに和音を付けて、伴奏を弾く

→移調させる


・リズム打ち課題の練習

リズム譜を正確に叩く(片手、両手、足、口)

先生と2人でセッションする

それぞれの拍子の持つエネルギーを感じる

8ビート、16ビートで感じる


・弾いている作品のアナリーゼ

時代、様式などの背景を調べる

和音、調性の分析

作品についてのディスカッション、プレゼンテーション

移調して書く、弾く

声部を抜き出して歌う、弾く


・楽典

音楽理論を問題を解きながら学ぶ

作曲家や時代背景、様式を学ぶ

習っている作品を分析する練習をする



これまで教えてきた生徒さんは、ピアノだけではなく、声楽、ヴァイオリン、ギター、作曲の生徒さんもいらっしゃいます。それぞれの方の目的によって、レッスン内容を相談しています。ソルフェージュの視唱や聴音、リズムの課題の教本も取り入れつつ、主に演奏する楽器の作品を見たりしているので、1人1人違ったレッスンになっています。


楽器を習っている生徒さんの場合は演奏に応用できるよう、クラシック作品を取り入れた課題や、今弾いている作品を課題にして分析したりします。こういう分析になるから、こういう演奏をしたらもっと良くなるのでは。という視点からのアドバイスも必要に応じて行っています。


機会があれば、実際のソルフェージュの内容について書いてみようと思います。



ソルフェージュのレッスンで音楽をもっと好きになります


ソルフェージュって何?どうして必要なの?という疑問に少しお答えできましたでしょうか?

音楽のことをもっと知ったら、もっと知りたくなる。もっと好きになる。って思いませんか?音楽をもっと深く理解したい、自分の演奏に新しい視点を加えたいという方は、さらにソルフェージュを習ってみるのも良いのではと思います。


特に楽器を習っている人にとっては、先生に注意されるがまま弾くのではなく、自分で楽譜の行間を読み取る力をつけて音楽作りができ、演奏が自分の音楽になっていきます。


少しずつソルフェージュを取り入れていたら、お子さまでも「ここは音(和音)が悲しくなるから」とか「(メロディの)音が高くなっていくところだから」と演奏表現に考えを取り入れてもらえるようになって、私はとても嬉しい限りです。自分の考えを述べたり、演奏で表現するプレゼンテーションの練習にもなるのではと思っています。もっと成長した時に、白熱した議論ができるのを夢見ています!


もしソルフェージュのレッスンご興味が湧きましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。


ピアノ以外の楽器の方、子供の生徒さん、大人の生徒さん、音楽歴の長さも問わず、お待ちしております♪

 

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